タイ王室御用達〜プラニーバスケット工房へ〜

プラニーバスケット工房

タイ王室御用達の工芸品である竹のバスケット、プラニーバスケット(プラニーとは現在のオーナーKomkritさんのお母様の名前です。実際はKomkrit Borriboonですが、プラニーバスケットと呼んでいます)
のアメリカ販売権を2016年に取得しました。
私は旅行に行くと各地の工芸品を訪ねる事を一番の楽しみにしています。
その場で作業を見せて貰ったり、ついつい沢山質問をしてしまいます。
今回のタイの旅の目的はこの工房を訪ねる事でした。

タイにはロイヤルプロジェクトという王室が運営する物があります。
それは農村地帯の農民の生活向上を支援するプロジェクトです。
故プミポン国王が約50年前に国中を回った際に、村人たちが自立する様に農作法、加工、販売方を指導し利益を得られるよう支援し続けました。
プラニーバスケットもその一環として王妃が支援し今日に至っています。
タイの人々が王室を大切にし、尊び崇めてる理由はこの様に国民の幸せの為に支援する国王がいらっしゃるからなのです。

話を戻しまして、
2016年、カリフォルニアの自宅で初めて作品をご紹介させて頂いき、たくさんの方が気に入ってくださいました。
けれどご紹介する者の責任として、実際にその場所に行きたいという想いがずっとありました。
実際作家さんと触れ合う事で更にこのバスケットに愛着が湧いています。
いつも夫に工房まで行って貰っていたので、これで胸を張ってご紹介することが出来ます!

さて、工房はバンコクから車で1時間半のチョンブリ県に有ります。
今では日本からの観光客も多く訪れるようになったそうです。
オーナーの奥様Mrs. Beeとはずっと前からやり取りして来ましたが、今回やっとお会い出来ました。

工房は作業場となる広い高床が真ん中に有り、周りをアンティークのバスケットを展示している部分とショップで囲んでいます。
作業場では8人の作家さん達が楽しそうに作業していました。

 


Mrs. Beeと作家さんに1本の竹紐が出来るまでの工程を説明して頂きました。
1本の竹から取れる竹紐はせいぜい14,5本だそうです。
竹の堅い節を切り取る以外は全て手作業で竹を割り、細く裂き、表面を綺麗にしごきます。
私も実際編ませて頂きました。

 


竹紐は薄く、柔らかく、艶があります。
編むパターンは沢山あり、しっかり目が詰まって編み込んであるのですが、出来上がったバスケットはとても軽い物です。
その理由があの細くて薄い竹の紐なんですね。

編む事が楽しくなってしまい、また質問を沢山し、なかなか腰が上がりません笑。

ショップ前ではバンコクでの展示会に向けての準備が進んでいました。
そして4月にはイタリア、ミラノでの展示会にとどんどん世界中に紹介されています。

作業場を後ろ髪を引かれながら後にし、ショップへ。

 

 

何度も写真で見た風景でしたが、実際目の前に有る作品は工芸品を通り過ぎ、芸術品でした。
オーナーのMr. Komkritさんがデザインした比較的新しいラインのこちらはSサイズの可愛い作品です。
アコーディオンの様に開きます。
アートとして愛でて頂きたいです。

こちらはまさに伝統的なデザインの物。
タイ王室の女性がよく持っていらっしゃるのがこのデザインです。
こちらも表面に沢山のお花のデザインが施されています。
今回運良く1品だけ仕入れる事が出来ました。

こちらはバンコクの寺院でお祈りにいらしたタイの正装をしているマダムが持っていらしたプラニーバスケットです。マダムにお願いして撮らせて頂きました。

ショップ内に展示されていた作品です。

大きな傘はフードカバー。


約70cmぐらいの物です。
昔からタイでは、大きなお家の食卓に使用されています。
私はランプシェードにしたいと思いました!

ショップの方が出してくださったお茶を頂く時間も惜しいくらい作品選びに夢中になりました。

次回はゆっくり伺って修行させて頂きたい!

Pranee さんが生前から大事にされて来たプラニーバスケットを今は息子さんと奥様が引き継ぎ、美しいプラニーバスケットは村からバンコクへ、バンコクから世界へと広がっています。
これからも素晴らしい作品を見守り続けるつもりです。

タイ旅行もう少し続きます。